自我とは
自我とは主に自分の意志や心のことですが心理学ではエスと超自我の調整役で現実に適応させるものです(これだけ聞いても意味不明ですが最後まで読むことで理解できます)。
自我という言葉を聞いたとき「わがまま」という意味で受け取ることが多いと思いますが、心理学の世界では自我は人格を司るものとして機能します。
自我の概念は、精神分析医だったジークムント・フロイトの理論「構造論」が有名です。
フロイトによると、人格を構成する要素にイド、自我、超自我があると言います。
イドは自然な欲求を求め、自我はそれを現実に限定し、超自我はあらゆる行動に道徳的価値を付加します。
この3つの要素が合わさって、その人の人格が形成されます。
そして、イド、自我、超自我のバランスが崩れたときに防衛機制が働くとフロイトは言います。
イドとは
イドとはこの世に新しく生まれたときから存在する本能による欲求です。
例えば、人は空腹やのどの渇きを感じると、食べたり飲んだりしたくなります。
これがイドです。
通常、イドが強い人は悪い結果になります。
イドが強い人は犯罪に走りやすくなりますし、他人を傷つけることもあるかもしれません。
イドの事例
飲食店でノドが乾いていたけどグラスは空っぽだったので、別のテーブルに置いてある他人のグラスを手に取り飲み干した(現実的にはこのような人はいませんよね。次に説明する自我を持っているからです)。
超自我とは
子供は親から教育を受けることで善悪を考えて行動することができるようになりますが、超自我とは「良いことをしたい」「社会のルールに従いたい」など親から教えられた道徳的価値観に基づく欲求です。
超自我が強すぎる人は、他人の行動や自分の道徳観にそぐわないと思われることを受け入れられなくなることがあります。
超自我の事例
お店で万引きをしようと思ったけれど、万引きをすることは良くないことだと理解しているので、何も盗まないことにした。
自我とは
自我とは社会的に受け入れられる方法でイドの欲求を満たそうとすることで、イドと超自我の調整役です。
自我を意識して何かをするということは、その行為に損得勘定があるということです。
気まぐれで好きなことをするわけではありません。
自我の事例
飲食店でノドが乾いていたけどグラスは空っぽだった。他人のグラスの水を飲みたかったけれど我慢して、ウェイターが水を注いでくれることを待つことにした。
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